葬儀とは

葬儀は「葬送儀礼」の略称であり、仏教の場合、亡くなってからお葬式が終わり、法要など様々な儀式が終わるまでの一連の流れの総称でした。しかし近年、「葬儀」というと多くの人は、亡くなってから通夜・告別式・火葬までの「お葬式」そのものを思い浮かべます。地域・文化・そして時代の流れの中、様々に価値観は移り変わっていきますが、亡くなった方を供養したいという気持ちはいつの世もなくなることなく続いており、時代ごとの社会の要請を受け入れながら、葬儀のカタチは今も変化し続けています。

なぜ葬儀を行うのか

人は人生の中で多くの人々と出会い、社会の中で生活をしていきます。沢山の知人・友人にも出会うでしょう。そして多くの人が自身でも新たな家庭を築き、新しい命を育んでいきます。
人は「完全に一人でいる」ということは不可能で、付き合いの規模や人数の多少は様々ですが、必ず何らかの社会生活を営んでいるのです。
そして、誰しもに必ず「死」が訪れます。
死は「大切な人の命が失われること」であり、その事実を受け止め、回復していくためには、"命の大切さ"に見合った「葬送儀礼」が必要になります。

大切な人への切実な想い、残された者の深い悲しみ、そしてそれらを共有する方々と共に手厚く故人を送る「葬儀」には、以下のような4つの意味があります。

社会的な活動の停止

人の死に伴い、社会的にその死を通知したり、関係縁者が集まりその死を確認します。公的機関や契約、相続などの手続きも含まれます。

ご遺体の処理(火葬・土葬する)

死後、ご遺体は細菌の増殖や自らの胃酸などの消化液により、自家融解を起こし腐敗が進行します。衛生的な面と死者の尊厳を守るためにも、火葬や土葬といった手段でご遺体の処理を行います。

悲嘆の気持ちを受け入れること(心理的な処理)

大切な人や近しい人の死は、悲しみや心の痛みを引き起こします。その程度や回復にかかる時間は人それぞれですが、死別の悲嘆を抑制したり避けようとするのではなく、心から悲しむことによって、心は癒されていくものです。

葬儀の一連の過程は、悲しみを受け入れて気持ちを回復するための一翼を担います。

霊魂を供養する(宗教的・文化的な処理)

葬儀は亡くなられた方の霊魂を、「この世」(現世)から「あの世」(来世)に送り出す作業です。この作業は、一般的に宗教的、または文化的な儀式により行われ、これにより死者と残された者との間に新たな関係を作り出し、心の切り替えをしていくのです。